埋葬料・葬祭費のこと
健康保険の被保険者や国民健康保険の被保険者が死亡した場合にそれぞれ埋葬料および葬祭費が支給されます。
両者で名称が異なっていますが保険給付としての意味は同じです。
この埋葬料および葬祭費(以下埋葬料と記す)は定額で一律5万円です(国保の葬祭費は自治体によって異なる金額になりますがおよそ5万円と思って構いません)。
それまで埋葬料は「標準報酬月額の1ヶ月分(その額が10万円に満たないときは10万円とする)」と規定されていましたが、平成18年の法改正により減額されました。
改正前はおよそ月々の給料1ヶ月分が支給されていたわけです。
なぜ死亡事故に関わる保険給付が減額されたのか理由は定かではありません。
しかし同時期に出産育児一時金の支給額が引き上げられたことから類推すれば、少子高齢化により出産に関する給付を手厚くして死亡に関する給付は減らそうという趣意ははっきりしているのではないでしょうか。
それ自体を論難するつもりはありません。
しかし「健保の埋葬料の支給額が下がります」という情報をきちんと知っていた人はどれほど居たのでしょうか?
国は支給額を減らすことに対しては周知を等閑にしているように思えます。
この改正では一ヶ月の給料相当額からいきなり一律5万円に減額されたわけですから、そのインパクト大きかったはずです。
故に出産に関する支給額の増大を広く宣伝して、埋葬料の方は暗々裏に決めてしまおうという気持ちがあったのではないかと邪推してしまいます。
もう随分前の話になりますが、父親が死亡したときに社保に出向いて埋葬料の支給申請をしました。
その時は「標準報酬月額の1ヶ月分」だったのですが親の報酬月額など知るよしもなく、ただただ社保職員の事務処理に任せて済ましました。
埋葬料という保険給付を知っている人は少ないように思えますが、どのような金額であったとしてもこれを支給することの出来る権利を大切にしなければならないと思うのです。
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