« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »

2008年12月

2008年12月29日 (月)

一年を振り返って

今年最後の記事になります。
一年を振り返ってみて本当に様々なことがあったなぁと感じ入ります。
特に仕事を通しての多くの出会いがありました。
月並みな表現ですが人に支えられて生かされる日々であることに深く感謝しています。
もちろんその一方でなかなかうまくいかないことも多々あり、一進一退であったことは否めません。
それは来年以降の課題ですよね。
自分自身に対して既往不咎の精神で寛恕することも大切なのかも知れません。
来年の夏には開業4年目を迎えますが、まだ4年、もう4年、です。
でも年数云々にとらわれずマイペースを続けられたら、それが一番の収穫なのでしょう。
また「趣味」の資格勉強の方も一喜一憂の成果でした。
1級FP技能士学科試験に受かったことはとても嬉しい状況ですが、一方で年金アドバイザー2級を諸事情が重なって受けられなかったことは残念です。
これも来年に向けて、ですね。
また年の瀬になってから世界的な金融危機が騎虎の勢いのごとく企業、従業員、市民の生活を呑み込み、雇用労働の世界は激動のまま新しい年を迎えることになります。
出来ることは何か?
非常に難しい問いと、それに対する様々な答えが来年以降あらゆるジャンルで交錯するような気もしています。
陳腐な表現ですが激動の時代という言葉以外に適当な語句が見当たりません。
いずれにせよそれぞれのペースを乱さす、それぞれが「自己の法定速度」で走っていけるような成熟した社会になるよう祈りたいです。
頑張りましょう。
本当にこの一年ありがとうございました。

| | トラックバック (0)

2008年12月21日 (日)

定額給付金

景気浮揚対策として2兆円を超える規模で行われる予定の定額給付金、平成21年の2月1日を基準日とする目処が立ったとのこと。
この政策は非常に賛否分かれる内容だと思うのですが、そもそも「定額給付金」という名称からして議論百出といった感があります。
この呼称から真っ先に想起するのが定率減税であり定額減税でしょう。
いずれも98年~99年から行われた減税措置ですが、これらは所得税を納付している人が対象だったため、今回の給付金とは本質的に異なります。
定額給付金の性質はむしろ99年に実施された地域振興券に近い内容と言えるのでしょう。
政府与党の狙いは地域振興券のケースと同様に(教科書通りに言えば)消費を刺激してGDPを押し上げることなのでしょうけど、その効果はきわめて不透明です。
加えてこれは申請して初めて貰えるものですから、支給漏れ(受給漏れ)が懸念されます。
もし何らかの事情で給付金を申請できなかった場合に、事後に手続きをすれば受給できるのか・・?
そのようなケーススタディは必要でしょう。
たとえば公的年金も原則すべて申請主義です。
申請しなければ貰えません。
消滅時効も設けられているので、ある一定期間が経過してしまえば権利が無くなります。
実はここが定額給付金においても大きな問題であるような気がするんですね。
支給漏れ・受給漏れを想定して、その混乱に対する救済措置等を設けること・・・
制度として等閑にしてはいけない部分だと思います。

| | トラックバック (0)

2008年12月19日 (金)

金融危機

ここ最近の急激な社会情勢の不安定化、雇用情勢の悪化に伴って様々な法的トラブルが惹起しているように感じます。
しかし有事とも呼べる状況にあってこそ、日頃繰り返しているコンプライアンスやCSRへの姿勢が問われるような気もします。
健全な経済成長を果たしているときの法令遵守より、むしろ経済情勢が悪化したときの法令遵守こそ力のあるものであり信頼に足るものであると思っています。
イギリスに「困難は耐えられるが、軽蔑は耐えられない」ということわざがあるそうですが、「派遣切り」の対象となってしまった労働者に対して、企業はこのことわざが示す警句を感じ取らなくてはいけないと思うのです。
また今回の金融危機によって日本で働く外国人労働者にもしわ寄せが及んでいると考えられます。
たとえば外国人労働者を解雇して帰国を促すのであれば・・・厚生年金に加入している企業なら脱退一時金の説明を怠ってはいけません。
短い期間であっても日本国内で就労し保険料を支払っていれば、それらが一時金給付となって事後に申請できる制度です。
申請書類は出国前に入手して、出国後に郵便提出するのが一般的な流れですが、そこまできちんと当該外国人労働者に説明できているか・・・
なかなか難しい話だと思います。
でもそのようなアカウンタビリティがあってこそのコンプライアンスでしょう。
未曾有の金融危機で私自身もあたふたとしている状況は否めません。
でも冒頭にも述べましたように、このような時こそ「法を知り法を守る」精神を全うすべく気を引き締めたいと思っているのです。

| | トラックバック (0)

2008年12月15日 (月)

セーフティネット

      
反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)

著者:湯浅 誠

反貧困―「すべり台社会」からの脱出 (岩波新書)

岩波新書から発刊されている「反貧困」を読みました。
記事の中に「三層のセーフティネット」という定義が出てきて興味をそそられます。
すなわち雇用のネット、社会保険のネット、公的扶助のネットの3つを指し、これらが重層的かつ有機的に機能してこそ憲法25条に明記された生存権が守られる・・・
そのように理解してます。
この三層のセーフティネットのうち前の2つ、雇用(労働)のネットと社会保険のネットはそのまま社労士の取り扱う法律に関係があり、しかも実務的にも「安全網たる所以」を強く意識する箇所です。
社労士の仕事というのは人と企業の架け橋であると同時に、否それ以前に、人そのもののセーフティネットを直接にまたは間接に手助けしインフラするものであること。
ここ最近そのように感じています。
たとえば雇用継続給付の手続きを一例に出しても、従業員の加齢による企業内環境の変化・・・すなわち賃金の低下や労働時間の減少などを把握しながら法の適用によって福祉を向上させる。
その一連の作業の中に「セーフティネット」という意識が欠落してしまってはいけないような気がするんですね。
格差貧困に関する書籍はたくさん出されていますが、この本は著者の非常に強い信念と情熱、そして具体的な行動がそのままダイレクトに伝わってきてしばし感動しました。
おすすめです。

| | トラックバック (0)

2008年12月10日 (水)

有給休暇の値段

有給休暇の買い上げは違法なのでしょうか?
そもそも有給休暇とは「労働者の疲労回復、健康の維持・増進、その他労働者の福祉向上を図る目的で利用される」と定義されています。
ですから制度趣旨と照らし合わせても、休暇を与えずに金銭の交付で済ませてしまうことは認められません。
使用者が買い上げることも、労働者から買い上げを請求することもいずれもダメです。
ただしいくつか例外があります。
「法定日数を上回る有給休暇を認めている場合で、かつ、与えている場合にその上回る部分を買い上げること」「消滅時効により消滅した日数分の有給休暇買い上げること」などですね。
一般的には後者のケースが多いのではないでしょうか。
ちなみに有給休暇は2年の消滅時効が定められています。
これらのケースでは買い上げが認められるのですが、買い上げそのものは義務ではありません。
あくまで労使の任意で行われるものなので「いったいいくらになるのか?」という算定方法に関して法では特段の定めをしていないんですね。
一般的には「基本給/月平均所定労働日数×未消化有給休暇日数」という計算式が用いられることが多いようです。
常識的な計算・・・と言うべき慣例・慣習なのでしょうね。
ただし繰り返しますがこれは法で定めのある計算式ではありません。
ちなみに退職時に消化しなかった有給休暇が残っている場合、上の例外と同じく買い上げが認められるのですが、その金銭は給与所得ではなく退職所得扱いになります。
厚労省発表の有給休暇の取得状況を見ますと平均取得日数は8.3日、取得率に換算して47.1%とのこと。
業種や会社規模によって違いはあるのでしょうけど、これらのデータを見る限り「有給休暇の値段」はもっと高くて良いような気もしますよね。

| | トラックバック (0)

2008年12月 9日 (火)

プロバイダ

PCショップ等でプロバイダを聞かれることが多いのですが、そのたびに答えに窮してしまいます。
なぜ自分のプロバイダが即答できないのか?
答えはAT&Tユーザー(ユーザーという表現もおかしいのですが)だからなんですね。
AT&Tとは元々はアメリカ最古で最大の電気通信事業者です。
日本でのプロバイダサービス事業はJENS SpinNetが行っていたのですが、このJENS SpinNetという会社は現在ソフトバンクテレコムに吸収されています。
つまり現実にはAT&Tとは直接関係のない会社によってサービスが提供されているわけですが、ドメインはずっと「att.ne.jp」なんですよね。
ですからプロバイダを聞かれるたびに、「AT&Tかな?SpinNetかな?いやODNか」と逡巡してしまうのです。
普段は抵抗なく「AT&Tです」と答えていますが。
「SpinNetです」と答えるのがもっとも正しいのでしょうけど、AT&Tという名前が残っていることにちょっとした格好良さを感じていることも確かなのです。
見栄と言ってしまえばそれまでなのでしょうけど・・
ブランドという感覚なのでしょうね。
ネットワークの知識は素人なのですが不思議とそのような愛着は持っています。
もちろん名刺にもきちんと「att.ne.jp」のメールアドレスを入れてますし、これからも長い付き合いになっていくと思っています。

| | トラックバック (0)

2008年12月 3日 (水)

標準報酬月額改ざんの問題

今年の夏頃、社労士の間では「年金相談は一段落しそうだ」という雰囲気がありました。
実際はねんきん特別便が送付された後の問題も山積みだったのですが、昨年のように何が何だか分からない乱雑無章な状況に比べると、相談で行うべき課題・方向が見つかったという多少の落ち着きが得られた結果だったのでしょう。
ところが・・・
最近になってまたもや年金に関する大きな問題が惹起しましたよね。
標準報酬月額改ざん問題です。
馴染みのない用語が使われているため、一連の不祥事と同じ土俵で、もしくはその延長で受け止められてしまうケースもあるのでしょう。
しかし被保険者の標準報酬月額、すなわち一ヶ月に支払われている給料の(おおまかな)額が恣意的に低い数字で処理されていたということ・・・
これは「消えた年金」とは違った意味で極めて由々しき状況です。
いわばこちらは「消された年金」とでも言うべきでしょうか。
現在厚労省が組織的関与に関して詳しい調査をしているとのことですが、実態が完全に明らかになるには月日がかかるような気もしています。
そしてその間に国民に残るのは「不信」の二文字です。
「納得」の二文字ではありません。
調査で何らかの組織を特定することと、その調査によって問題の解決につながる原因を突き止めることは同じようで全く違います。
なぜこのようなことが起きてしまうのか、法やシステムの脆弱性はなかったのか、モラルの欠如はなかったのか、またこのような問題に対する救済措置は設けられていたのか、複眼的に捉えるべき結論が出されることを切に願っています。

| | トラックバック (0)

2008年12月 1日 (月)

児童手当

児童手当という制度があります。
出産育児一時金のような「一時的な支給」だと勘違いされる方も多いのですが、児童手当法に基づく児童手当は原則小学校修了前の児童を対象としており、年間3回に分けて支給されるものです。
ただし12歳までの子供を養育しているすべての世帯に支給されるものではなく、所得制限が設けられているんですね。
この所得制限が非常に煩瑣な内容になっており、それがこの制度そのものに対する国民の認知や理解の妨げになっているような気もします。
すなわち国民年金のみ加入者の場合と、厚生年金(共済年金)加入者の場合とでは所得制限額が異なっており、分かりやすく言えば自営業者の家庭とサラリーマンの家庭では児童手当が貰えるか否かのボーダーが違ってくるのです。
この時点で「ややこしい」と感じる方も多いのではないでしょうか。
さらにこの場合の所得には一律8万円の控除が認められており、その他にも障害者控除や勤労学生控除など幾つかの控除が適用されます。
ちなみに夫婦二人が働いているようなケースでは、2人分の所得を合算する必要はありません。
収入が恒常的に高い方の所得でもって判断する、ということになっています。
児童を養育している家庭に対する安定の寄与・・・という制度趣旨を考えれば、もう少し分かりやすい制度にして欲しいと思うのが本音でしょう。
厚生年金に加入している企業(の事業主)は、この児童手当の費用の一部となる児童手当拠出金の負担義務を負っています。
受給する側にとっても負担する側にとっても分かりやすい仕組みにすること。
社会保険諸制度に求められている課題ですよね。

| | トラックバック (0)

« 2008年11月 | トップページ | 2009年1月 »